2013年9月6日金曜日

おじいちゃんを焼いた肉

小さい頃、じいちゃんが死んだ。

俺は小さいから死というものがよく理解できず、両親が変な服(喪服)を来て泣いてばかりいるのが不思議だった。
じいちゃんは箱に入れられて、変な服(白装束)を着せられていた。
出棺後、車の中で

「これからどこへ行くの?」

と聞くと、母は

「おじいちゃんを焼きに行くのよ」

と答えた。
その答えが何だか恐くて、母の膝に顔を埋めていたら、そのまま寝てしまった。




目が覚めるとすべてが終わっていて、俺は自宅の布団にいた。
起き出していくと両親は普段通りの姿で、母は夕食の準備をしていた。
おかずは、豚の生姜焼きだった(じいちゃんが生前好物だったらしい)。
準備が整って、いざ食べようとしたとき、父がじいちゃんを思い出したのか

「お父さん・・・」

と言って泣き出した。

俺は、車中での母の話と合わせて、これはおじいちゃんを焼いた肉だと思い込んでしまった。
それでも両親が食べ始めたので、俺も食べた。
旨かった。
俺が

「おじいちゃんおいしいね」

と言うと、母が

「**ちゃん、おじいちゃんが見えるの?」

と驚いた。
俺は目の前の肉の事だと思って

「うん、ぼくの前にいるよ」

と言った。
その答えに両親が再び激しく泣き出したので、これは間違いなくじいちゃんの肉だと確信した。

誤解が解けたのは小学生になってから

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